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素材が良いものだとすべてが良く感じる

あれはちょうどバブル期の平成元年、C33ローレルのクラブSが皮切りだったと記憶しています。上級スポーティグレードに美しい木目パネルとセットでコーディネートされたこげ茶のアルカンタラ、もとい、「エクセーヌ」は非常に渋い印象で大人っぽく、それまでのキャバレー趣味のようなドぎついインテリアからははっきりと一線を画す趣味の良さを持ち、またそれが人気となりました。

C33ローレル後期型に追加された「セレクションS」と呼ばれる、ノーマル外装にエクセーヌを組み合わせたもの。あまりの人気の高さに、ローレルは91年のマイナーチェンジでエクセーヌの採用範囲をどんどん拡げました。本革でもない、ベロアでもない、新しい感覚と美意識を持つエクセーヌはたちまち日本でも拡がっていきます。この他にも、同じ日産ではA31セフィーロにも前期型の限定車に採用され始め、90年後期型ではオプションで選択可能、R32スカイラインでもGT-Rのインテリアには部分的にこのエクセーヌが採用されていました。

また、同時期のホンダ・アコードインスパイアにもエクセーヌが採用されていたり他数多、この標準的なベロアよりやや付加価値のある素材としてのエクセーヌは人気を博します。しかし、その後バブルがはじけると、日本ではとにかく合理化とコストダウンという考え方に傾きましたから、エクセーヌは一旦姿を潜めてしまうのです。その後、2000年代に入り、また「アルカンターラ」というブランド名で再登場したというのが経緯。やはり良いものは見捨てられることがない、ということなのでしょう。