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世界の問題が近くにあるのだと思います

我々の住む日本同様、アメリカ・ロサンゼルスでも光化学スモッグが社会問題になっていました。1970年代初め、光化学スモッグの主要因が自動車の排気ガスで、大気汚染と密接な関係があるということが判明したんです。その頃、アメリカでは「US Clean Air Act」(大気浄化法)の改正があり、当時、上院議員を務めていたマスキー氏が、自動車のテールパイプから排出される排気ガスを1975年までに10分の1以下にする規制の提案を行いました。

この提案から生まれたのが、通称「マスキー法」と呼ばれる法律です。これはかなりハードルが高い規制ですから、ほとんどの自動車メーカーが「マスキー法」のクリアは不可能と考えて、ネガティブな態度を取っていたそうです。しかし、Hondaはマスキー法をクリアすることを考えました。しかも、多くのメーカーが、テールパイプに触媒をつけることで排気ガスを回収する方法を取ろうとする中で、創業者の本田宗一郎は「それは嫌だ」と。根本から問題を解決する、つまり、新たなエンジンの開発することになったのです。もともと本田宗一郎は、創業当初から「製品以外のものを工場の外に出してはならない」という理念を掲げていました。「水も空気も汚さず、Hondaの工場から出て行くのは車だけだ」と。

だからこそ、自動車の排気ガスが悪者になったままでいいわけがない。当時はすべてのレース活動も中止して、新たなエンジンの開発に集中して取り組み、1972年に「CVCC」という複合過流調速燃焼方式のエンジンが生まれました。