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決められた選択は忘れてはいけない

自動車やバイクをお持ちの人なら必ず利用するガソリンスタンドに行くと、たいていのスタンドで2種類のガソリンを売っていると思います。レギュラーガソリンと、ハイオクガソリンです。ハイオクガソリンは「高オクタン価ガソリン」のことで、燃やしたときのノッキングを起こしにくいという特長があります。

ノッキングとは、燃料の燃焼異常などで生じた衝撃波が、エンジンを振動させる現象です(機関工学的にはいろいろあるようですが、生化夜話はエンジン夜話ではないので、大雑把にこうしておきます)。ノッキングがあまりにもひどければ部品が壊れてしまいますし、そうでなくとも燃料の燃焼が期待通りではないので、頑張って燃やしている割には力が出ないということになってしまいます。ガソリンはいくつかの成分が含まれていますが、その中でノッキングを起こしにくいイソオクタン(2,2,4-トリメチルペンタン)を100、ノッキングを起こしやすいn-ヘプタンを0とします。

あるガソリンがイソオクタン100%のときと同様にノッキングを起こしにくければ、オクタン価は100、n-ヘプタン100%のようにノッキングを起こしやすければ、オクタン価は0というふうに計算します。ノッキング防止のため、昔のガソリンには四エチル鉛が添加されていました(有鉛ガソリン)。四エチル鉛はノッキング防止にはよいのですが、有毒、金属が腐食する、高価といった欠点があり、代わりの添加剤を探す研究が行われていました。1930年代のアルコール燃料は、この研究の流れの中で語られています。この頃の航空関係の雑誌を見ると、アルコール混合ガソリンの性質に関する研究が多数報告されています。